谷川岳に咲く高山植物
みなかみ町を代表する観光スポットである「谷川岳」は高山植物の宝庫。
そんな「谷川岳」に咲く各種高山植物を紹介しています。
※各お花の見頃時期については、年により変動しますので、ご参考程度にご確認ください。

タムシバ
落葉の小高木。温帯から暖帯の山地に生育し、コブシに先駆けて白い花を開く。
タムシバの枝や葉は噛むと甘いので、サトウシバやカムシバの別名もあります。

シラネアオイ
日本固有の植物で、雪深い山野の林の下などに自生する、淡い青紫色の花。
花の色は色幅があり、白に近い色の花を咲かせるときもあります。

ウラジロヨウラク
山地の林内や草地生えるツツジ科の落葉低木。
葉は楕円形で、枝先に輪生状につき、裏面は帯緑白色である。
淡紅紫色の花を枝先に、数個垂れ下げて咲かます。

イブキジャコウソウ
日当たりと風通しのよい岩礫地などに生え、花はピンク色で芳香がする花。
茎が地上をはって延び、じゅうたんのような群落つくります。
「じゃこう」のような香りがすることから「伊吹麝香草」という名になった。

オオバキボウシ
通称…ウルイと呼ばれる、高さ30cm~100cmになる多年草。
根茎は太く短く横にはい、葉は根生し密生します。
※オオバキボウシに似た、同じユリ科のバイケイソウには毒がありますのでお気をつけください。

ショウジョウバカマ
常緑の多年草で、山の多湿な所に生えます。
花は淡紅色で猩々(しょうじょう:中国の伝説上の動物)の赤い顔、葉の重なりは袴(はかま)を連想させることが、名の由来。

タテヤマリンドウ
亜高山帯~高山帯の湿地に生える1~越年草で、ハルリンドウの高山型。
ハルリンドウより花が小さく色が薄いとされているが、どちらだろうと迷うものも多いです。

ハクサンチドリ
高山草原や亜高山の湿った草原や湿地に普通に見られ、しばしば群生する。
高さは10-40㎝で紫紅色から白色まで花色の変化は多いです。

コバイケイソウ
山地から亜高山帯の、日当たりの良い湿原で見られる白い花を数多くつける花。
数年周期で花を咲かせるため群生した様子はなかなか見ることができません。
※有毒ですので、お気をつけください。

イワイチョウ
高山の湿原の池塘や水分の多いところに群生し、星形の白色の5弁花を上部に数花まとめてつける花。
葉の形をイチョウの葉にみたて、岩に生えるイチョウの意味で名付けられた。

キヌガサソウ
1株に1つの花しかつけないが、沢沿いや雪渓近くに群をなして咲くので遠目からでもその存在がわかる。
輪生する葉の数が7個以上になると花が咲き、葉の数と花びら(花被片)の数は一致する。
花びらの色は白からだんだん赤みを帯び、次に緑色に変わります。

ミヤマオダマキ
高山の礫地や乾いた草地に生える花。
青紫色の部分は萼片で白い部分が花弁、花は下向きに咲き次第に上を向きます。
※有毒ですので、ご注意ください。

ウラジロナナカマド
秋の紅葉を代表する「ナナカマド」の一種で、亜高山帯~高山帯のの低木林や林縁に生える高さ1~2mくらいの落葉低木。
よく枝分かれして広がる。
花序は直径3~10cmくらい。

ヨツバシオガマ
花だけでなく葉も美しく人気のあるシオガマギクの種類ですが、その中でも特に知名度が高い「ヨツバシオガマ」
高山帯の湿り気のある草地に生え、丈は大きく20-60㎝ほどもあります。

コイワカガミ
主に本州中部の高山帯に分布し、岩場やハイマツ林の縁などに生育する常緑の多年草。
低山帯~亜高山帯まで幅広く見られる「イワカガミ」の高山型で、ふつうイワカガミよりは小型で花数も少ないです。

キンコウカ
あざやかな黄色の花を茎の先に房のようにつけます。
黄色の花を星の光にたとえた名で、金の光花の意味です。

ニッコウキスゲ
ニッコウキスゲは、山の草原や湿原に生えるユリ科の多年草です。
高さ40~80㎝で茎の先に数個花をつけ、花はラッパ状に開き、直径7㎝位で花びらは6枚、朝開いて夕方にはしぼみます。
葉は線型で長さ30~60㎝位の大きさで、群生することが多いです。
※ユリ科植物の特徴で、よく咲く年と咲かない年の差があります。

チングルマ
高さ10cmぐらいの可憐な花で、茎は横にはい、その先から葉を束のようにつけます。
葉は4~5対のだ円形の小葉からなる奇数複葉で、ふちはギザギザしています。
花の形が子供のおもちゃである稚児車に似ているところから、それがなまってチングルマと呼ばれるようになったそうです。

シモツケソウ
「高原の女王」の名で呼ばれることもある花で、山地の日当たりの良い草原に群生する高さ30~100cmのバラ科の多年草(日本の特産種)
落葉低木の「シモツケ」に似ていることから名付けられた。

クルマユリ
だいだい色の花を下むきに開きます。
茎のまわりにつく葉を車輪のこしき(車軸)にみたて、クルマユリというそうです。

シブツアサツキ
シロウマアサツキの変種で、上越国境特産種。
葉は細く、径1.5~3mm、花被片は長さ約6.5mm、雄葱は花被片と同長。
至仏山、谷川岳の特産種であるが、近年北アルプスでも見つかっているそうです。

ジョウシュウオニアザミ
ジョウシュウオニアザミは1m近くと背丈があり、茎が赤褐色を帯びていて、葉には鋭い棘が生えています。
群馬県、福島、新潟、長野の県境の山地にだけ分布している。

ミヤマダイモンジソウ
亜高山~高山帯の湿った岩場や斜面の草地に生える多年草。
10~20cmの花茎の上部に多数の5花弁の花をつけます。
花は左右対称だが、花弁の大きさは不揃いで、下の二弁が長いので「大」の字に見える。

ミネウスユキソウ
背丈が10cm程度の清楚なウスユキソウの仲間。
ウスユキソウの仲間は、特定の山にだけ分布が限られる種類がほとんどですが「ミネウスユキソウ」は本州の高山帯に広く生息しています。

シラネニンジン
日光の白根山で見出され、葉の形がニンジンに似ていることから名付けられた。
山の草原や礫地に生える多年草。

ハクサンコザクラ
サクラソウ科の高山植物の中で、もっとも多く見かけるであろう「ハクサンコザクラ」
エゾコザクラの変種で、高山の湿りけのある草地で見られます。
遅くまで雪が残る雪田のまわりでは一面の群生が見られることもあります。

オオカサモチ
小さな花が集まって大きな傘のようになって咲くことから「大傘持」と名付けられた。
山にある植物の中では、大きいので目立ちます。

ホソバウスユキソウ
至仏山と谷川岳の日当たりの良い蛇紋岩地帯に生える多年草。
ヒナウスユキソウの変種で、高さ10~20cm、葉の幅が著しく狭く、1~1.5cm程度で、表面には綿毛が密生する。
白い綿毛に包まれた星型の部分は、花びらではなく葉の変形した苞で、中心の黄色の部分が花

ハクサンイチゲ
高山帯で乾燥しない草地に咲き、時々大群落を作ります。
沢を登り詰めた、尾根に続く斜面で吹き降ろす風の中、白い花畑をつくって出迎えてくれる。

タカネナデシコ
高嶺撫子(たかねなでしこ)は、北海道の海岸部で見られるエゾカワラナデシコの、高山系の変種。
草丈10~20cmの多年草エゾカワラナデシコよりひとまわり小さく、亜高山~高山の草地に咲きます。

ヒメシャジン
高山帯の斜面などに生え、数本がまとまって株立ちし、下向きに釣鐘状の青紫色の花をつける。
※絶滅が心配されていますので皆で保護しましょう。

ミヤマシャジン
ヒメシャジンの変種で、花冠から花柱(雌しべの柄)が少し突き出てガク片に鋸歯がないことが特徴。
亜高山帯~高山帯の岩礫地や岩場に生える。

オヤマリンドウ
花は長さ約2~3.5cm程でエゾリンドウよりも小ぶりです。
また、エゾリンドウの花が平開するのに対して本種の花は開きません。

タマガワホトトギス
日本特産で、温帯の深山や谷筋などの湿った場所に生育する多年草。
伊吹山ではお花畑の高茎草本の中にも生える。
草丈は高さ40~80cmになり、葉は広楕円形、基部が心形で茎を抱く。

クガイソウ
輪生した葉を何段も層になってつけることから「クガイソウ」と名付けられた。
山地の日当たりのよい草原に生え、高さは0.8~1.3mになり、薄紫色の筒状の6-20cmの花穂をつけます。

ハクサンフウロ
高山植物の中ではピンクの花の色がひときわ目を引き、華やかさが人気あるハクサンフウロ。

ツリガネニンジン
ツリガネニンジンは山野のススキ草原や溜池の堰堤などに生育する多年草。
キキョウなどと共に、秋の到来を感じさせる植物の1つ。
ツリガネニンジンの名前の由来は、この釣鐘形の花と根がチョウセンニンジンに似ていることから

キオン
茎の高さは 1m位で、茎は上部で分枝し直径 2 cmくらいの黄色いキクのような花をたくさんつける多年草。
低山帯から亜高山帯にかけての日当りのよい草地に生える。

タカネコンギク
南アルプスの亜高山帯~高山帯の開けた草地に特産低地に生える深山紺菊(ミヤマコンギク)の高山型変種。
高山帯に生える背丈がやや低いタイプと、亜高山帯に生える背丈の高いタイプに分ける事が出来る。

オタカラコウ
山奥の湿地や谷川のあたりに多い大形の多年草。
根の香が、防虫剤に使われる宝香に似ていることから名づけられた。

ウメバチソウ
山野の日当たりの良い湿地の生える多年草。
花が梅鉢の紋に似ているところからこの名がある。

ツルリンドウ
つる性の多年草。
花は淡い紫色で長さは3cm程で、湿原周辺の雑木林で見られる。
優しい感じの花も素晴らしいが、花が終わると中から突き出すようにして出てくる真っ赤な実もとても綺麗です。